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2018/05/22
土地 - 【第一回】住所と地番の違いについて － 概要編
みなさんは、インターネットで家を見ていて
「この物件見てみたいな！」
と思ったとき、
すぐに不動産業者さんに連絡しますか？
まず、
「何処にある家なのか？」
を地図を確認して、
そして、
「一度自分たちで場所を見てみよう」
と、現地へ出かける方も多いのでは？
でも、そんなとき
「不動産広告に載っている住所をカーナビで検索したら、ちょっと違うところに着いてしまった」
ということが、あります。（特に土地の場合）
これ、
どういうことかというと、
住居（住居表示）
と
地番
この2つの違いから、こういったことがたまに起こるのです。
一般的に皆さんが普段使っているのは、
住所
です。
不動産広告に掲載されている物件の住所（所在地）というのは、
地番
を指します。
・では地番とは何か？
・住所と地番の違いとは何か？
ここを見ていきましょう。
【住所とは】
まず、一般的に良く使われる
「住所」
とは、何を指すのでしょうか？
こういうときは、とりあえず法律を見てみましょう。
民法 第22条
（住所） 各人の生活の本拠をその者の住所とする。
地方自治法 第10条
第十条 市町村の区域内に住所を有する者は、当該市町村及びこれを包括する都道府県の住民とする。
このように曖昧な定義です。
つまり、
生活の拠点としているところならどこでも住所になる。
って感じですよね。
家を2つ持っていて、
半年ずつ生活拠点を変えている人は、
どちらも住所になりそうですよね。
ちなみに、民法の
生活の本拠
ってどうやって判断するんですかね？
実は、これもやっぱり曖昧なようです。
本人が、
「私の生活の拠点はここだ」
と主張し、
客観的にもそのように判断できる材料があれば、
その主張は通るようです。
なので、決して役所や他人が勝手に判断したりすることではなく、
・自分が何処に住んでいると主張するのか
・その客観的事実が存在するのか
によるようです。
で、話は、
「住所とは？」に戻って、
当たり前の話ですが、通常は、
自分の生活拠点の自治体にて住民登録を行い、
その自治体の行政サービスを受ける
わけです。
で、
みなさんが一般的に思っている住所って、
この住民登録して発行される「住民票」に載っている住所のことではないでしょうか？
この住民票に載っている住所（位置情報）は、どうやって決まるのか？
これは、場所によって、
・地番を使った住所
・住居表示を使った住所
の二通りに分かれます。
ここで、さらっと確認しておくと良いのは、
住所に関する歴史です。
【歴史】
・明治時代に、徴税目的で土地に番号が振られる
→ 地番
・同じく明治時代に、居住地を基にして、居住地や身分登録を行った
→ 戸籍
・交通機関の発達など社会環境の変化により、居住地が一定でなくなったことで、戸籍にて居住地を追うことが困難になり、別の居住地を把握する制度が誕生
→ 寄留制度
※戸籍は身分登録制度として残り、今日の本籍地に繋がる
・昭和時代に、制度の煩雑さから衰退した寄留制度を進化させ、また行政サービスの充実のために、居住地把握を目的とした新たな制度を構築
→ 住民登録制度（住民票）
→ ここまでは居住地把握のための位置情報は、地番が使われていた
・住民票の住所が地番のままでは、建物の乱立によって、地番と建物の位置関係が複雑になり、住所特定が困難になる
→ 住居表示
このように、
居住地を把握するための制度は、時代によって作られ、進化してきました。
結果として、現在は
・土地の位置把握
・人間の居住地把握
は、別物として考えたほうが分かりやすい構造になっています。
なんとなく、
地番と住所、そして住居表示
の違いが分かってきましたか？
では、一番最初に話は戻って
地番
と
住所
の違い。
これを地番から順番に説明していきます。
が、
ちょっと長くなってきたので、今日はここまでで失礼します。
また後日、第二回を書きます。
【土地のこと】シリーズはこちら↓
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